第1回「坂まつり」開催される   2012・12・2
2013・2・10 坂巡りルート地図追加    

 12月2日(日)午後1時より、東京都文京区の区民センターにて、第1回「坂まつり」が開催されました。
当日は曇りで薄ら寒く、坂巡りをするのに少し難がある天候のため、参加者の人数が心配されましたが、会場は60名を超える参加者で溢れ、まさに熱気で満ちた状況でした。
中には、坂巡りは先着順定員20名受付とあってか、午後1時からの開催にもかかわらず、12時前に受け付けに来られる参加者もいました。世の中、色々な街巡りがある中で、坂をテーマとしての街巡り、坂を通じての歴史発見も静かなる「坂ブーム」になっており、改めてその大きさに驚きました。

 坂学会は2005年に設立され、元来、会員同士の坂巡り、情報交換、研究発表とあくまでも会の内部活動に重点を置いていました。対外的には、新聞社やテレビ局といったマスコミからの取材や問い合わせ等では存在を発信していましたが、第1回の今回は、坂に興味、関心のある方々に広く呼び掛け、坂文化なるものの確立と普及、坂学会の存在のPRを図ったものです。

第T部は講演会で、「坂の原風景」をテーマに 芳賀ひらく氏 にお願いしました。
民放「タモリ倶楽部」に出演にするなどのご活躍をし、先頃は 著書『江戸の崖・東京の崖』を出版し話題となっています。

東京の崖は諸外国にある岩盤でできた崖と違い、火山灰と土砂が堆積してできた崖である。時代とともに開発され、殆どが坂や石段となりまた消滅しました。原型を留める地形はほとんどなく、住民は土地感覚がもたらす危険を感じなくなっています」等々。

200枚の写真を持ち込まれ、次から次と坂の形成のあり方から始まり、地形と坂の関係、東京の地形を具体的に分析した講演をされました。

 

 

第U部は坂巡り。 「坂の原風景を探しながら ─ 文京区の崖・坂を歩く」のテーマで、
講師の芳賀ひらく氏の解説で、区民センター周辺の坂を巡りながら、地形を探訪しました。

巡った坂は、

@ 清和公園(右京山の一部) 本郷台地西斜面浸食地形野西端に残存する崖地形
A 炭団坂(本郷四丁目10と35の間
A 菊坂(菊坂谷:本郷四丁目と五丁目の間)
B 鐙坂(本郷四丁目11と20の間)
C 胸突坂(本郷五丁目9と33の間) ↓
D 新坂(本郷五33と六丁目11の間)
E 石坂(西片一丁目3と14の間 急傾斜地崩壊危険箇所に接する
F 新坂(西片一丁目12と二丁目6の間 急傾斜地崩壊危険個所に接する

文京シビックセンター25階(展望階)にて、眼前の東京スカイツリーの眺望を楽しみ、16時解散となりました。

会場では、岡ミチオさんの坂のスケッチ原画、坂の写真大賞の入賞作品、「坂」の地図等の展示が行われました。



【坂プロフィール】の呼びかけ
【大阪・奈良の坂】巡検の地図、写真

また、参加者には嬉しいプレゼントが。今日の参加者全員に「東京の坂リスト」や「都電の走った坂道・今昔」含め資料5点が提供されました。

「坂まつり」実行委員(記録)田口友巳

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